〈展覧会概要〉

ちばてつや、山上たつひこに憧れ 1977 年に『すすめ！！パイレーツ』でギャグ漫画家としてデビューした江口寿史。
過酷な週刊連載をこなしながら漫画や音楽のニューウェーブ、内外のイラストレーションに刺激を受け、
ウォーホルやリキテンスタインなどのポップアートに傾倒し「絵に目覚めた」江口は、
80 年代半ばから漫画以外の絵の仕事も受け始め、 90 年代に入ってからは徐々に主な発表の場をイラストレーションにシフトしていきます。
書籍のカバー、挿画、レコード、 CD ジャケット、アニメのキャラクターデザイン、ジーンズやバイク、アパレルなど、
さまざまな企業の広告イラストに おける、彼独自の凛とした女性像やファッションセンス溢れる画風は、
年を経るごとにますます輝きを増し、いまやアートの世界にも多くのフォロアーを生んでいます。

“POP は江口寿史の弛まぬ進化をたどる特別展。
POP を基調に、ファッションとナイーブの魔法をかけ、日本の近代版画にも通じる明確な「線」と「色」と「間」で描き出される作品は、
時代や世代を超えて評価されていくでしょう。

全国８カ所の美術館を巡回し、 12 万人以上の動員を記録したイラストレーション展『彼女』とはまた
違う、人・街・ モノに命とリズムを吹き込む、江口寿史の新たな第一歩がここから始まります。